コロナ禍で「自宅で使える練習グッズ」売り上げ好調 カギは省スペースで効率的

コロナ禍で「自宅で使える練習グッズ」の売り上げが好調
コロナ禍で「自宅で使える練習グッズ」の売り上げが好調

プロ野球選手も使うシャトルや反射神経鍛えるヘキサゴンボール

 長期化する新型コロナウイルス感染拡大は、子どもたちが外で野球をする機会も奪っている。少年野球チームの活動が自粛となり、外出が制限された時期も。そんなご時世に合わせ、野球がうまくなりたい子たちの希望に応える「自宅でも使える練習グッズ」が売れている。

 東京都新宿区、ジュニア専用フロアを持つ野球用品専門店「ベースマン」飯田橋本店に話を聞いた。少年野球の環境を象徴するように売上が増加傾向にあるのが、打撃用のシャトル。首都圏では広場や公園の数が減り、そのほとんどで野球が禁止されている背景もあり、需要にマッチ。羽の抵抗が少なく、真っすぐ投げやすいように工夫されている。自宅の駐車場や部屋の中など、少しのスペースがあれば練習でき、プロの中にも打撃練習に導入している選手もいる。

野球専門店「ベースマン」飯田橋本店・ジュニアフロアの練習グッズコーナー【写真:編集部】
野球専門店「ベースマン」飯田橋本店・ジュニアフロアの練習グッズコーナー【写真:編集部】

 守備力や反射神経を鍛えるボールも売り上げが伸びている。ユニックスの「ヘキサゴンボール」は球体ではなく六面体のため、バウンドさせると、どこに跳ねるか分からない。イレギュラーの打球を捕る練習や、反射神経、動体視力を鍛えるトレーニングになる。ボールは軟らかいため、室内で使っても物を壊す心配はない。

 投手が買い求めるのは、ユニックスの「スローイングピッチネット」。ボールを握ってから手首にネットをはめて投球すると、放したボールはネットの中に収まる。シャドーピッチングと方法は同じだが、実際にボールを使えるため実戦に近い感覚がある。

 いまだ終息の兆しが見えているとは言えないコロナ禍。加えて、都市開発が進む首都圏では、野球ができる場所が減っていくと予想される。狭いスペースや自宅で練習やトレーニングできるグッズを求める野球少年・少女は増えていくだろう。

(間淳 / Jun Aida)

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