洗剤はNG、ベビーパウダーは効果的 軟式ボールの“寿命”を延ばす3つの方法

東京・墨田区に本社を置くナガセケンコー株式会社【写真:間淳】
東京・墨田区に本社を置くナガセケンコー株式会社【写真:間淳】

直射日光を避け、洗剤は使わずにベビーパウダーなど白い粉をつける

 少年野球で一番の消耗品といえばボールだろう。チームも各家庭も予算が限られる中、ボールが長持ちすれば出費は抑えられる。軟式球を製造・販売する老舗メーカー「ナガセケンコー」は、ボールの劣化を防ぐ3つの方法を提案している。

 軟式球は手入れの方法によって“寿命”が変わる。少年野球用の軟式球「J号」は1つ600円ほど。部員数が多ければ毎年、何ダースも必要になり、経済的な負担は小さくない。

 1934年に創業した「ナガセケンコー」がすすめる軟式球を長持ちさせる方法は3つある。まずは、直射日光を避ける。軟式球は天然ゴムでできているため、日光に当たると劣化が始まる。箱入りの1ダース単位で購入した場合は、そのまま箱に入れて暗いところに保管すると状態を保てるという。

 2つ目は洗剤を使わない。ボールが汚れた時は乾いたタオルや雑巾で拭く。それでも汚れが落ちない場合、洗剤は使わずに水洗いして、乾いたタオルなどで水分を拭き取る。洗剤は天然ゴムを溶かし、劣化を進めてしまう。

 3つ目は白い粉をつける。軟式球には炭酸カルシウムがまぶしてあるが、オゾンによる劣化を防ぐ目的がある。化粧品で肌の劣化を予防するのと同じだ。黒は日光を吸収して白は日光を反射するため、白い粉をつけると日光の吸収を抑えられる。白い粉状のものであれば効果があり、炭酸カルシウムに似ているものには乳幼児の肌に使うベビーパウダーが挙げられる。

 子どもたちが野球に熱中してボールを買い替えるのは、指導者や保護者にとって喜ばしいこと。手入れや管理でボールが長持ちしてチームや家計の財布に優しくなれば、一層幸せなはずだ。

(間淳 / Jun Aida)

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