苦痛だったはずがプロMCに 球場アナウンスに悩む“野球ママ”に伝えたい2つのコツ

「ポニーリーグ」の関東連盟春季大会では英語のアナウンスを担当【写真:川村虎大】
「ポニーリーグ」の関東連盟春季大会では英語のアナウンスを担当【写真:川村虎大】

内容はフレーズで記憶 単語で覚えると“イップス”の原因に

 1つ目は、話す内容を単語ではなくフレーズで覚えること。単語を頭に詰め込もうとすると、次の言葉が思い浮かばず言葉に詰まる“イップス”になってしまうという。小出村さんは「野球でも送球をひとつひとつの動作で覚えていると、いざ投げる時に考えすぎて投げられなくなるというのを聞いたことがあります。アナウンスと送球は同じなんです。使いそうなフレーズで練習していくのがいいと思います」と説明する。

 もう1つは「失礼しました」と言わないこと。間違いに気付いた時に正しい内容を伝える必要はあるが、試合の流れを止めるアナウンスは不要だと小出村さんは考えている。

「良いアナウンスは、観客が何となく聞き流している状態だと思います。『失礼しました』と訂正することで、試合の流れを止めてしまいます。基本的にプロの試合では言いませんし、アナウンスをする人にとってもストレスになります」

 アナウンスを担当すると、自分の子どものプレーを近くで見られる機会になる。子どもの名前をコールするチャンスもある。2つのコツを身に付ければ負担が減り、楽しさを感じられるだろう。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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