甲子園準V→ドラ1指名の左腕が実践 高校で続けた「プロになれる」3種のトレーニング

中日や巨人などで活躍した前田幸長氏【写真:荒川祐史】
中日や巨人などで活躍した前田幸長氏【写真:荒川祐史】

前田幸長氏が高校で実践、投手に必要な瞬発力や体幹を鍛えるメニュー

「このトレーニングをすれば、プロになれる」。“師匠”の言葉を信じて努力を重ねた前田幸長氏は、1988年ドラフト1位でロッテに指名された。体幹が鍛えられ、瞬発力が向上するというトレーニングを前田氏は自身のYouTubeチャンネルで紹介。会長を務める中学硬式野球チーム「都筑中央ボーイズ」の選手たちが実際に試している。

 福岡第一高のエースとして1988年夏の甲子園で準優勝し、ロッテにドラフト1位指名で入団。中日、巨人と渡り歩いて通算595試合に登板した前田氏には、高校時代に重点的に取り入れていたトレーニングがあった。高校野球の名指導者として知られ、前田氏が“師”と仰いでいた稲垣人司氏から「これをやればプロになれる」と言われていたメニューだ。これを日課にしたという前田氏は稲垣さんの言葉通り、プロの世界に足を踏み入れた。

 トレーニングの内容は「跳ね起き」「ハンドスプリング」「背腹筋」の3種類。前田氏は全てのメニューに共通するポイントとして「腹筋と背筋をしっかり意識して、体全体の勢いを使うこと」を挙げている。

 あまり聞き慣れない「背腹筋」は、腹筋と背筋を同時に鍛えるもの。トレーニングする選手はうつ伏せになり、体が動かないようにふくらはぎと足の裏を他の人に押さえてもらう。うつ伏せの状態から背筋を使って体を起こして、お尻を後方に引きながら両腕を抱え込む。

 トレーニングでは体幹が強化されるためプロを目指す高校生だけではなく、少年野球の子どもたちにも効果が期待される。前田氏が投手に必要と考える瞬発力が鍛えられるため、特にレベルアップを図る投手にお勧めだという。前田氏は「できるだけトレーニングの合間は短い休憩で、短期集中的に追い込むと良いと思います」と語っている。

 前田氏が必死に取り組んだ「プロになるためのトレーニング」。プロ野球選手を目指す選手、パフォーマンスを向上させたい投手は試してみたい。

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