変化球のコツは「変化させようとしないこと」 元プロも同意…イメージは“分度器”

変化球のコツは「変化させようとしないこと」だという
変化球のコツは「変化させようとしないこと」だという

投げ方は直球と同じ 手元のわずかな違いでボールは自然に変化

 手元の小さな変化が、ホームベース上の大きな変化を生む。中学生の硬式野球チームで子どもたちを教える指導者は、「変化させようとしないこと」が変化球を操るコツだと話す。体や腕を大きく動かすのは、逆効果だという。

 小学生から中学生にステージが上がると、投手は変化球を使えるようになる。「変化球」という言葉から、多くの投手がボールを変化させようと、体や手首を曲げたりひねったりする。しかし、こうした動きはボールを変化させる上では逆効果で、怪我のリスクもある。元プロ野球選手と一緒に中学生を教えている指導者は、こう話す。

「分度器を思い浮かべてください。角度「10度」は中心付近を見ればかなり狭いですが、端にいくと幅は広くなります。これは変化球も同様で、少しだけ握りを変えたり、手首の角度を変えたりしてボールの回転軸を変化させるだけで、投球は変化します」

 体や腕を大きく動かさなくても、手元をわずかに変えるだけで、マウンドから18.44メートル先のホームベースでは大きく変化するという。そして、変化球を上手く投げられない投手の共通点に「変化させようとしていること」を挙げる。この指導者も中学時代、ボールを曲げようとした結果、肘に負担がかかり故障した経験がある。その後、直球と同じ投げ方で握りをわずかに変えるだけでボールが変化し、体への負担も少ないことに気付いた。変化球が武器になり、甲子園常連の高校に進学した。

チェンジアップは「なでる」、スライダーは「切る」イメージ

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