“プロの登竜門”を通過するカギは動画 NPBジュニアの監督が明かす選考のポイント

日本ハムジュニアの須永英輝監督【写真:本人提供】
日本ハムジュニアの須永英輝監督【写真:本人提供】

日本ハムジュニアの須永監督「動画の見やすさは、すごく重要」

 NPBの各球団は「NPB12球団ジュニアトーナメント KONAMI CUP2022」に出場する選手のセレクション募集を始めている。毎年、年末に開催されている大会で“プロへの登竜門”とも言われている。全国からトップレベルの小学生が集まるため、メンバー入りは狭き門。日本ハムや巨人でプレーし、昨年の大会で日本ハムファイターズジュニアを率いた須永英輝監督は、セレクションを通過するポイントの1つに「動画」を挙げる。

 2005年にスタートして以降、阪神・佐藤輝明内野手や、楽天・松井裕樹投手ら、出場選手の中から70人のプロが誕生しているこの大会は、12月27日から3日間の日程で開催予定。すでに複数の球団が、選手の募集を始めている。

 日本ハムファイターズジュニアも8月31日まで、エントリーを受け付けている。対象は北海道に住む小学6年生の男女で、1次セレクションは動画による選考になる。

 応募者から届いた、デジカメやスマートフォンで撮影した投球や打撃などの映像をもとに選考する形だが、動画の撮り方で合否が変わる可能性があるという。須永監督は「動画の見やすさは、すごく重要です。遠くから撮影されていたり、映像がぼやけたりしていると、技術がある素晴らしい選手でも落としてしまうことがあります」と動画の“質”が大切になると説明する。

 映像のチェックポイントとしては、投手であればフォームや投げっぷり、野手は守備での足の運びやスイングの形を挙げる。動画に50メートルのタイム、球速、遠投の距離が示されている場合は、数字も確認しているという。そして、実際に見たい選手をリストアップして最終セレクションに招き、実技による選考を行う。最終的な合格者は16人という超難関だ。

 どんなに高い技術があっても、動画で伝えられなければ最終セレクションには進めない。子どものメンバー入りを後押ししたい保護者は、撮影や編集の仕方にもこだわる必要がある。

(Full-Count編集部)

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