“ペットボトルと新聞紙”で守備力アップ 自宅でできる練習を元楽天投手が実演

楽天で投手としてプレーした土屋朋弘さん【写真:編集部】
楽天で投手としてプレーした土屋朋弘さん【写真:編集部】

キッズコーディネーショントレーナーの元楽天・土屋朋弘氏 仙台の教室で指導

 2013年まで楽天の投手としてプレーした土屋朋弘さんは現在、仙台市で少年野球の子どもたちを指導する「土屋教室」を開いている。野球の技術や知識に加えて指導の中心にしているのは、体を思い通りに動かせるようにする「コーディネーショントレーニング」だ。様々な競技で取り入れられているが、土屋さんは「野球が一番向いている」と指摘する。自宅で簡単にできる打撃編に続いて、今回は守備編を解説する。

 守備力を上げるメニューも打撃編と同じように、自宅で手軽にできる内容となっている。準備するのは丸めた新聞紙とペットボトル4本。ペットボトルは動く範囲を決める目印に使うだけなので、他の物でも代用できる。

 2人1組になって、トレーニングする方の1人がペットボトルで印をつけたエリアの中に入る。丸めた新聞紙をもう1人が投げ、片手で捕る。内容はシンプルだが、土屋さんは「俊敏性や体の切り返し、捕球から送球につなげる動きが身につきます」と説明する。

 野球の守備では、投球がバットに当たった瞬間に打球の方向やスピードなどを判断し、捕球までの動きを瞬時に決める。特に内野手は打球を捕るだけではなく、送球へつなげるところまでが一連のプレーとなるため動きの連動が重要だ。守備位置にとどまって捕球するケースはほとんどなく、上下左右に動きながら打球をさばく力が求められる。

 コーディネーショントレーニングでは主に7つの能力が鍛えられるが、今回のメニューでは特に「識別」、「変換」、「定位」の能力を高められる。「識別」は体を動かして道具などを操る能力、「変換」は状況判断や相手の動きに合わせて対応する能力、「定位」は相手や物との位置関係や距離感を把握する能力にあたる。

 メニューはシンプルなものが多く、内容も多様なコーディネーショントレーニング。目的は中学、高校以降に生きる体の使い方を身に付けることにあるため、技術指導のように、すぐに目に見える成果が表れるものではない。だが、継続すれば将来につながる。

(Full-Count編集部)

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