いいプレーのために…体を“思い通り”に動かそう!! 野球少年&少女に勧める練習法

モビリティはどうやって評価する? おすすめのトレーニングも紹介

 モビリティの評価の方法は多くあります。どれが優れているということはなく、すべての方法が何らかの目的を持って評価されています。今回は、野球とソフトボールにおける体の動きを研究し、その教育にも注力している米国の「ON BASE UNIVERSITY」の方法をいくつか紹介します。

【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】
【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】

1、両手を前方に挙げた状態でしゃがみ込む。

【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】
【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】

2、肘を伸ばして両手を組んで、肘を曲げずに組んだ手をへその高さまで下げる。

 体を思うように動かせたでしょうか? モビリティの前提として柔軟性がありますが、それだけではなく、他の関節に悪影響を出さずに動かすことができる範囲も重要です。

 一般的なウォームアップでは、ジョギングで体を温めてから静的なストレッチをしていると思います。ただ静的なストレッチはその後のパフォーマンスを下げることが多いと報告されていますので、動的ストレッチが推奨されます(「肩の怪我予防へ、本当に効果的なストレッチは? カギは“静”と“動”の組み合わせ】を参照)。その動的ストレッチにモビリティエクササイズを取り入れることで継続的にモビリティを向上させ、パフォーマンスを上げることができます。育成年代に推奨されているモビリティエクササイズを紹介しますので、ウォームアップのメニューに取り入れてみてはいかがでしょうか。

 それでは、育成年代におすすめのモビリティエクササイズを紹介しましょう。

ウォーキングスパイダーランジ【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】
ウォーキングスパイダーランジ【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】

(1)ウォーキングスパイダーランジ
1、足をできるだけ前に出します
2、出した足の内側に両手を着きます
3、後ろ足は離れないようにしましょう
4、10~20メートルを目安に行いましょう

クレイドルウォーク【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】
クレイドルウォーク【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】

(2)クレイドルウォーク
1、両手で膝と足首を持ちます
2、一歩ごとにできるだけ高く持ち上げましょう
3、10~20メートルを目安に行いましょう

クワドラプテッドローテーション【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】
クワドラプテッドローテーション【写真提供:慶友整形外科病院リハビリテーション科】

(3)クワドラプテッドローテーション
1、四つんばいになり、右手を頭の後ろに置きます
2、左手は地面についたまま、できるだけ体を回します
3、10~20回を目安に行いましょう

▼参考文献
※1 Brooks T et al. Mobility Training for the Young Athlete. Strength and Conditioning Journal: 2013, 35(3), 27-33.

【実際の映像を見る】3つのトレーニングを細部の動きまで分かりやすい動画で確認

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