プロ目指す小中学生が「効果的に技術を伸ばせる」 横浜市に野球スクール開講する狙い

生まれ持った体の使い方を生かした指導 バレルスイング合わないタイプも

 4スタンスは元々、自分を安定させるための体の使い方で、日常生活にもタイプが表れる。ペットボトルのフタの開け方、電車の吊り革やペンの持ち方もタイプによって異なる。

 滝原さんは、些細な動きにも特徴が出る4スタンスの理論を野球指導に活用している。打撃なら生まれ持ったタイプで捕手側と投手側、どちらにスペースをつくってスイングした方が上手く体を動かせるか異なるという。言い換えると、スイング軌道の前半と後半、どちらを大きな動きとして意識した方が自然に体を使えるか、タイプによって違いがあるのだ。

 例えば、投手側にスペースをつくった方が自然に体を動かせるタイプ、いわゆる前(スイングの後半)を大きく振る意識をしたい選手が、捕手側(スイングの前半)のスペースを広めに取る流行の“バレルスイング”をすると、体の開きが早くなって引っ掛けた打球が多くなるという。窮屈に感じる投手側のスペースを早く広くしたい意識が働いてしまうためだ。

 スクールは、それぞれの時間帯で最大6人に設定している。それ以上の人数になると、1人、1人の選手に指導の目が十分行き届かなくなるため。吉田さんは「その場で上手くなるだけではなく、長期的に力を伸ばして子どもたちをプロに送り出せるスクールにしたいです」と力を込める。子どもたちに野球の場をつくる目標を形にした「tsuzuki BASE」は、次のステージへと動き出す。

(間淳 / Jun Aida)

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