女子野球のレジェンドが小中学生と意見交換 “主催者”として初の野球教室開催

「野球はみんなのスポーツ」主催のイベントを開いた埼玉西武ライオンズ・レディースの里綾実【写真:川村虎大】
「野球はみんなのスポーツ」主催のイベントを開いた埼玉西武ライオンズ・レディースの里綾実【写真:川村虎大】

西武レディース・里綾実が立ち上げた「野球はみんなのスポーツ」が主催

 野球は男子だけのスポーツではない――。ワールドカップでMVPを3度受賞している埼玉西武ライオンズ・レディースの里綾実投手が主催する「未来を創る! 女子野球イベント」が26日、浦和総合運動公園で開催された。イベントには約50人の小中学生が参加。女子野球の未来について、意見交換した。

 里が昨年12月に立ち上げた「一般社団法人 野球はみんなのスポーツ」による初のイベント。「一般社団法人ネオパレット」と共同し、「女子野球×教育」というテーマで行われた。

 午前に行われた西武レディースとZENKO BEAMSによるエキシビションマッチでは、スタジアムDJや各選手の登場曲も流れた。「女子プロ野球がなくなり、スタジアムDJなどを採用して行う試合はなくなったので、華のあるような試合をやりたいなと思いました」。里とZENKOの田中露朝投手の日本代表経験者による投手戦。西武レディースが2-1で勝利した熱戦を、観客は食い入るように見入っていた。

 午後からは、野球教室と“野球はみんなのスポーツ談義”が行われた。現役女子選手に質問するだけでなく、現役選手から参加者に“逆質問”も。「選手としてやっていると、今の中学野球がわからないことも沢山あるので。教育として意見交換の場を設けようと思いました」と明かす。

 意見交換では「男女の違い」について話し合った。選手たちから多く出たのは、「環境」の2文字。「進路が少ない」「もっと甲子園でみんなができるようになってほしい」などの声が上がった。里は「なかなかたくさんできるわけではないが、10年後にきょう参加した子どもたちが甲子園に出るような、環境を作るために少しでも協力したい」。第一線で引っ張るだけでなく、“主催者”として裾野も広げていく。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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