少年野球の“土日連投”に潜むリスク 怪我を予防する1週間の適正な投球数
少年野球は平日に30球×2回を推奨 球数以外にも注意点
中には、月、火曜はノースローで、水曜のみブルペンに入って土日の試合で100球投げる高校もあったという。石崎監督は、少年野球でも平日に力を入れて投げる日が必要と説く。小学生は1週間で250球が目安とされているが、石崎監督は「土日の他に、30球投げる日を2日間入れるのが良いと思います。1週間で250球は少しリスクがあると感じます」と話した。
球数の他にも気を付けるポイントがある。30球投げるつもりで練習を始めても、球が抜け始めたら、その日の投球をやめることを勧めている。「シュート回転するなど、球が指にかかっていないと怪我のリスクが高まります」。また、子どもの時に成長する軟骨部分「骨端線」が閉まっているかどうかなど、個々の選手の成長や体格も考慮する必要があるという。
取手リトルシニアでは投手と捕手の兼用も禁止している。投手ほど力を入れないにしても、球を投げる場面が多い捕手は肩や肘に負担がかかるためだ。どんなに技術が高くても、将来性が豊かでも、大きな怪我をすれば選手の可能性は狭くなる。オンラインイベント参加者は、指揮官としてもトレーナーとしても豊富な知識や経験を持つ石崎監督の話に納得し、時間が許す限り質問していた。
(First-Pitch編集部)
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