なぜ野球の練習で「足袋型シューズ」履く? 甲子園常連校が冬トレで実感する“効果”

足袋型シューズを手に持つ鳴門・森脇稔監督【写真:喜岡桜】
足袋型シューズを手に持つ鳴門・森脇稔監督【写真:喜岡桜】

スパイク以上の脚力要する“足袋”…下半身の筋力強化にも効果

 同校が使用している足袋型シューズ「球太くん」はスパイクより重い上、足を滑らせないようにスパイクで踏ん張る以上の脚力を要する。そのため下半身の全体的な筋力強化も促せる。前田は「僕はここにも効果があったと思います」と、左右の内腿をさすった。スパイクへ履き替えると「足が軽くなったように感じられる」こともメリットだ。

 冬トレの定番強化策の1つとして受け継がれ、昨夏までの10年間で春夏合わせて9度甲子園出場を果たしている。これは、大阪桐蔭と明徳義塾の13度、聖光学院と敦賀気比の11度に次いで多く、全国の公立校の中で最多だ。

「公立校が甲子園に出るには、体力づくりが必要です。体力がつけば、練習がたくさんできて、技術力が上がります。体力をつけるには体もつくらないといけません」と森脇監督。体の大きさで比較してみると、同校は昨年の選抜大会でベンチ入りした選手20人の平均体重が、出場した全32校の中で2番目に重かった。強豪私立をも凌駕する屈強な体づくりと強力「うずしお打線」を、足袋型のシューズが支えていた。

(喜岡桜 / Sakura Kioka)

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