全員出場で1点…少年野球に“新たな価値” 新設リーグの成長機会を増やす独自ルール

少年野球リーグ「PCG」は独自のルールで選手の成長を促している【写真:川村虎大】
少年野球リーグ「PCG」は独自のルールで選手の成長を促している【写真:川村虎大】

少年野球リーグ「PCG」は独自のルールで活動中

 決して勝つだけが全てではない。2020年に発足した少年野球のリーグ戦を行う団体「PCG(プレイヤーズ・センタード・ゲームズ)」は独自の基準で順位付けをしている。昨季の優勝チームは勝率5割以下。勝利にこだわるだけでなく、選手の成長機会を確保することを第一に考えた方針を取っている。

 全員出場で1点、投手を3人以上起用で2点……。独自の集計表には様々な“加点システム”がある。少年野球リーグ戦PCGは現在、神奈川のリーグが9チーム。2022年に新たに東京リーグが立ち上がり、4チームが加入するなど急激に増えている。

 理念は「選手を真ん中に考える」。PCG神奈川事務局の塚本幸治さんは「勝敗だけではなく、投手を多数起用するなど、選手にたくさんチャンスを与えたチームが加点されるようになっています」とシステムを説明する。昨年1位になったチームは14試合で6勝7敗1分け。勝率は5割を切っていた。

 順位決めの方式だけではなく、独自のルールもある。審判を選手が行ったり、投手が正規の距離より近くから投げることもチーム間で合意があれば、許可されている。ほかにも、参加選手が少なくとも1試合1打席に立つという決まりもある。

子どもの選択肢を広げるのが目的「今までの野球を否定するわけでない」

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