暴言や暴力根絶して競技人口拡大へ 小学3年生以下のリーグ戦が都内で開幕

DHは最大3人、親子でコーチャーズボックス…独自ルール多数

 例えば、DH枠は最大3人活用できる。DHで出場した選手が試合途中から守備に就くことも認めている。さらに、ユニホームを持っていない選手も、試合当日の飛び入り参加したい選手も受け入れている。出場資格は小学3年生以下のため、小学生未満でも参加可能としている。

 また、コーチャーズボックスには保護者も入れるようにした。野球経験のない保護者も少なくないため、子どもと一緒に野球を学んでほしいという思いが込められている。

 小学3年生以下を対象にしたリーグ戦は全国的にも珍しい。野球の知識や技術習得に苦労する年齢だが、この時期に試合を経験させる意義は大きいと山崎さんは考えている。

「子どもたちが最もイキイキするのは試合です。細かな技術を学ぶ前に思い切り野球を楽しんでほしいです。そして、野球が楽しいと思ってもらうには、暴言や暴力は絶対に許されません。もう昭和の時代ではないんです」

 野球の競技人口減少は、子どもの数の減少以上のスピードで進んでいる。子どもや保護者が野球を選ばない理由の1つには、改善されないパワハラのような指導法がある。「第5回、10回と大会を重ねて、参加チームも増やしていけたらと思っています」と山崎さん。大会の趣旨に賛同して参加チームが増えることは望ましい。ただ、それ以上に暴言や暴力の禁止を、ルール化する必要がない「当たり前」にしていかなければならない。

(間淳 / Jun Aida)

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