苦しむ投手に「四球を出すな」は逆効果 人気野球講演家が推奨…“声掛け”は具体的に

少年野球の指導者を約20年務める年中夢球さん【写真:伊藤賢汰】
少年野球の指導者を約20年務める年中夢球さん【写真:伊藤賢汰】

人気の野球講演家・年中夢球さん「具体的に何をすべきか伝えてほしい」

 野球の試合中に耳にする“声掛け”は、子どもたちに過度なストレスを与えることもある。リトルリーグなどで約20年指導した人気の野球講演家・年中夢球(ねんじゅう・むきゅう)さんは「具体的に何をすべきか伝えてほしい」と、指導者にアドバイスを送っている。

「ストライクを投げろ」「四球を出すな」「楽にいこう」。学童野球の試合で、制球に苦しむ投手に対してこんな言葉を投げかける指導者も少なくないだろう。ベンチから応援を込めた“声掛け”は力になる場合もあるが、こうした言葉でさらにプレッシャーがかかり自滅する可能性も高い。成長過程の子どもならなおさらだろう。

「彼らはストライクを入れたくて投げていますが、それができなくて困っている。具体的に何をしたらいいかを伝えないといけません」

 具体的に指示することで投手のメンタルは変わってくるという。「間を空けよう」「ロジンを取ろう」「腕を振って行こう」など、すぐに実行できる具体的な言葉が大切になってくるという。

 声掛けの種類も投手の性格によって変えることが必要とも説明。「楽に楽に」「打たれていいよ」といった言葉を嫌がる子どももいるとし、事前にミーティングなどで話し合って言われたくない言葉を把握しておくことも重要だという。子どもたちの性格を理解し、効果的な適切な声かけを心掛けていきたい。

(First-Pitch編集部)

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