「理想のバット軌道」に上半身主導はNG 中学硬式日本一監督が重視する“股関節”

千葉・京葉ボーイズの関口勝己監督【写真:伊藤賢汰】
千葉・京葉ボーイズの関口勝己監督【写真:伊藤賢汰】

日本一3度…京葉ボーイズ関口勝己監督が危惧「上半身で打とうとすると…」

 ライナー性の打球を遠くに飛ばすには、股関節への意識が大切になるという。千葉・京葉ボーイズを3度の日本一に導いている関口勝己監督が24日、野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」のオンラインイベントに登場。好打者の共通点とも言えるバット軌道「インサイドアウト」を身に付けるには、股関節に体重を乗せる動きが重要になると解説した。

 関口監督は現役時代、内野手として社会人の名門・NTT関東(現:NTT東日本)でプレーし、都市対抗野球に6度出場した。現役引退後はNTT東日本でコーチを務め、2009年からは京葉ボーイズを指導。これまでにボーイズリーグの全国大会で3度優勝している。長年指導する中で、最近は気になっていることがあるという。

「上半身で打とうとする選手が多いと感じています。上半身に力が入るとバットのヘッドが走らず、アウトサイドインになってしまいます」

 スイングする時、バットのヘッドが外側から遠回りする動きは「アウトサイドイン」と言われている。バットを内側から出す、理想のスイング軌道とされる「インサイドアウト」の対義語として使われる。関口監督は「アウトサイドインになるとバットが返ってしまい、ゴロやポップフライになってしまいます」と指摘する。

 インサイドアウトで打球をとらえるポイントとして、股関節への意識を挙げる。右打者の場合、左足を上げた時に軸足となる右足の股関節に体重を乗せる。スイングする時に右足から左足へ体重移動し、左足の股関節に体重を乗せる。

 この時、上半身を回転させるのではなく、下半身をひねって体重移動する。右足に体重を残したまま左足に力を入れて踏み出したり、回転運動でスイングしたりすると、アウトサイドインになるという。スイング軌道の基本ともいえる「インサイドアウト」。早い時期に身に付けたい技術の一つだ。

(First-Pitch編集部)

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