ひと冬で超進化…「強打の隼人」復活へ 140人を束ねる主将の“忘れられぬ”打席
菊地唯仁は自ら主将に立候補…部員140人の大所帯を引っ張る
冬場は竹バットで打ち込み、スイング力を上げるとともに、竹でも飛ばせるスイング軌道を身に付けてきた。4回戦の平塚学園戦では、0-1のビハインドで迎えた8回表、二死一、二塁から4番の久保風仁(3年)が起死回生の3ランを放ち、劇的な逆転勝利を収めた。
この日の準々決勝では、7回に代打で登場した岡本篤武(3年)が3ボール0ストライクから強振し、空振り。日頃の練習からファーストストライクを振る意識を持っていなければ、なかなか振れないだろう。
新1年生が加わり、部員は140人。大所帯を引っ張るのが、キャプテンの菊地唯仁(3年)である。昨夏は「2番・二塁」として、2年生で唯一、レギュラー番号を背負っていた。
水谷監督のキャプテン評は「Aチームだけでなく、Bチームの選手にも声をかけられる。3年生は40名いる中で、メンバーとメンバー外の溝がない。菊地がまとめているからこそ」と、視野の広さや気配りを称える。
例年、上級生の話し合いでキャプテンを決めるが、菊地は自ら立候補した。
「夏にセカンドで出させてもらった中で、自分が打てなくて、先輩たちを負けさせてしまった。もう、絶対に悔しい思いはしたくない。自分が引っ張っていくと、決めていました」