子どもの成長の“特効薬”は試合出場 中学硬式の超強豪を「弟分」が破った背景

東都クラブ育成チーム・稲田秀一監督【写真:片倉尚文】
東都クラブ育成チーム・稲田秀一監督【写真:片倉尚文】

「東都クラブ京葉ボーイズ」は3チームを編成…選手に出場機会を与える

 中学硬式野球の強豪「東都クラブ京葉ボーイズ」で先日、大きな出来事があった。春の東日本王座決定戦「メニコン杯 第26回日本少年野球関東ボーイズリーグ大会」で、前年覇者の「京葉ボーイズ」を、弟分の「八街京葉ボーイズ」が破ったのだ。「東都クラブ」は3チームを編成しているが、“下克上”がなされたのは初めてのこと。育成部門を統括する稲田秀一監督は「歴史的なことだと思います」と語る。

 2009年に誕生した「京葉ボーイズ」は全国制覇を3度達成。中学硬式野球で、屈指の強豪として知られている。部員増加に伴い、2017年に「京葉下総ボーイズ」、2021年に「八街京葉ボーイズ」を発足させた。

 京葉がトップチーム。「東都クラブ」総監督の関口勝己さんが指揮を執り、全国優勝を目指す。京葉下総と八街京葉は選手育成がメーンで、稲田監督が統括している。「2チーム(京葉下総と八街京葉)は全国大会を目指しつつ、育成も大きな柱となります。伸びしろのある子がたくさんいます」と話す。

 より多くの試合出場機会を、選手に与えるために敷いた3チーム制。3年生部員54人がそれぞれのチームで実戦経験を積み、成長を遂げている。「経験が多いほど、子どもたちは成長します。3チームで活動するので試合に出るチャンスは多いですし、できることもたくさんあります」。経験を積み重ねることで「目の色を変えてやれるようになってきました」。選手の取り組みに変化が生まれてきたことを実感している。

2021年発足の八街京葉が、全国V3度の京葉を破った

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