富山・氷見高が30年ぶり聖地にたどり着いたワケ チームを“激変”させた1つ上の主将

前主将・河原新之助さんは県外強豪校から誘い受けるも地元に残った

 昨夏の富山大会。高岡商との決勝戦で、氷見は9回2死までリードしながら敗れた。このチームで主将を務めたのが河原新之助さん。北部中で全国大会3位に輝き、県外の強豪校から誘いを受けたが、地元の氷見に進学した。

 両親や周囲も反対したというが、「アイツらしい。地元で応援されて甲子園に行くと決断しました。苦しい思いもしましたが、氷見の歴史を変えたのは彼の力だと思います」と田村監督は語る。

 河原さんの思いに共感し、氷見北部中から他に6人が氷見高に進学。新たな道を切り開く“先輩”の姿を追いかけ、その後も多くの有望選手が地元に残った。

 河原さん自身は夢だった聖地にあと一歩届かなかった。しかし、夢を託した後輩たちが、甲子園への道を切り開いた。河原さんの「選択は間違っていなかった」と田村監督は拍手を送る。「まだゴールでも何でもない。氷見高校もこれからが大事。伝統を子どもたちが作っていってほしいですね」。

 選抜大会後の春季富山大会で、氷見高は4強入り。しっかり足跡を残した。歴史を変えた氷見の新たな挑戦が始まる。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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