ブルペンと試合で“別人”になる原因は? 元中日のエースが提案する練習法と心構え

下位打線への四球防ぐには…「100点満点を目指さない」

 ブルペンでは全力で腕を振る重要性も説いた。練習で力をセーブするクセがつくと、実際のマウンドで100%の力を出せなくなるという。吉見さんは「腕の振りが弱くなると、打者はタイミングを合わせやすくなります。腕をしっかりと振って7~8割の力で投球するのは構いませんが、腕の振りを7~8割にしない方が良いと思います」と解説した。

「下位打線に四球を出してしまう」という悩み相談もあった。これに対し、吉見さんは四球を出してはいけない心理を可能な限り減らす声かけが大切と回答した。

「例えば8番打者から始まるイニングなら『1番打者を迎えた時に1つアウトを取っておこう』というように、絶対に8番打者を抑えなければいけないと考えないようにする方が結果は良くなると思います。2死走者なしで1番打者が最高の形ですが、野球はなかなか100点満点を取れない競技ですから」

 自分の思い通りの投球をするのはプロでも難しい。練習の工夫や気持ちの持ち方でマウンド上のパフォーマンスが変わってくる。

(間淳 / Jun Aida)

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