合格直後に骨折「何をすればいいだろう…」 悩む巨人Jr.主将を救った“母の一言”

巨人ジュニアの主将・甲斐雄大【写真:川村虎大】
巨人ジュニアの主将・甲斐雄大【写真:川村虎大】

巨人ジュニアの主将・甲斐雄大選手…左小指骨折から回復し大会へ

 どん底まで落ち込んでいたが、母の一言でやるべきことが見えた。「NPBジュニアトーナメント KONAMI CUP 2023」に出場する巨人Jr.の主将、甲斐雄大選手(高島エイト)は、合格直後の9月半ばに左小指を骨折。夢舞台に立てない可能性もあり、「本当に焦ってしまった」と振り返る。

 左打ちで強烈なフルスイングが魅力。17日のDeNAジュニアとの練習試合でも右翼席に強烈な本塁打を放った。西村健太朗監督は「ボールに当てに行かないでしっかり振り切れる選手」と評価。さらに、プレー以外の面でも「外野から一番声を出すし、何事にも全力で、チームをまとめる力がある」と、主将に任命した。

 今ではチームに欠かせない存在だが、巨人ジュニア始動直後の9月に学校で左小指を骨折した。大好きな野球ができない悔しさや、周りのライバルが徐々にうまくなる姿に「焦ってしまって。何をすればいいんだろうと。結構落ち込みました」と肩を落とした。

 そんな甲斐くんを救ったのは母の一言。悩む息子に多くは語らず、「もう1回改めて何ができるか考えてみよう」と優しく声をかけた。「自分が何をしなきゃいけないのか」。そう考えた時に、原点に立ち返ることが大事だと気づいた。「治したら、しっかりフルスイングというのをしますって自分から両親に言いました」と甲斐くんは振り返る。

 リハビリ期間は三塁コーチャーに立ち、味方を鼓舞。無事、大会本番までに完治し、今ではクリーンアップを任される日もある。立ち直らせてくれた母は「メンタルとか、自分の心を支えてくれる存在です」。感謝の気持ちを思い切りスイングにぶつける。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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