非力な小中学生でも“打球を飛ばす”コツは? 大阪桐蔭元主将が推奨する「反動活用」
春夏連覇を経験した大阪桐蔭高校の元主将・水本弦が伝える飛距離アップ法
バッティングで“反動”を利用することは、決してマイナスではない。特に筋力が十分ではない小・中学生ならばなおさらだ。大阪桐蔭高校の元主将で現在は「Amazing・ベースボールパートナー名古屋校」の塾長を務める水本弦さんは、「動から動」の打撃フォームを少年野球の子どもたちに推奨している。
水本さんは大阪桐蔭の主将として甲子園春夏連覇を成し遂げ、亜大、東邦ガスとアマチュア野球界のトップレベルを経験した。現在は主に小・中学生を対象とした指導者として、自身の経験や技術を惜しみなく選手たちに伝えている。
少年野球、特に学童の段階では、身長、体重などの体格差がアドバンテージになりやすい。技術以上に“早熟”の選手が活躍しがちだが、逆に高校などカテゴリーが上がると伸び悩む選手も多く見られる。だからこそ、早い段階から“打球を遠くに飛ばす”ことを諦める必要はない。
そのために水本さんは低学年の指導で大切にしているのが、体を動かした状態から力を出して、次の動きにつなげる「動から動」の意識だという。筋力が十分でない選手が、0から100の力を出すのは難しく、体にも負担が大きくなる。反動をうまく生かす打撃を習得することでスイングスピードが上がり、必然的に打球を強く遠くに飛ばせるようになるという。
そのポイントは、まず足の使い方。足でリズムを取りながら投球を待ち、前足で地面を蹴った力で軸足に体重を乗せていく。もう1つが、バットのヘッドを少しだけ投手側に傾けて構えておくこと。スイングの際に自然とグリップエンドが先に出て“ヘッドが遅れる”ことで、バットが加速しスイングスピードが速くなるという。
両足を地面にベタ着きにした構えだと、動きのない状態から体重移動をすることになり、間やタイミングが取りづらくなる。体の力を上手に伝えられず“ぎこちないフォーム”になる可能性が高い。「動から動」のコツをつかめば、打撃だけでなく守備、走塁にも生かすことができるはずだ。
(First-Pitch編集部)
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