“足元”で少年野球のパフォーマンスが変わる? 元盗塁王が提唱するジャスト感覚
元西武・金子侑司氏が力説、最高のプレーへ「自分に合った」スパイク選びを
野球のパフォーマンスアップには、技術の向上もさることながら、使用する道具も大切な要素となる。たとえば、脚力につながるスパイクにしても、確かな知識と選び方を覚えておきたい。18日に開催された「アシックス×金子侑司選手 走塁クリニック」では、その重要性が語られた。
イベントに参加した小・中学生を前に、昨シーズンまで足のスペシャリストとして西武でプレーした金子氏はスパイクの大切さをこう語った。
「足を武器にしてプロ生活を送って戦ってきたので、スパイクは僕にとって“相棒”のようなものでした」
2016年の53盗塁での受賞を含めて2度の盗塁王に輝いた金子氏は、スパイクに「助けてもらった」とも語る。それだけ、脚力に直結して、あるいは足を守るスパイクは、プレーに大きく影響するものなのかもしれない。
野球を始めたばかり、または少年野球では、体の成長を考えて実寸よりも大きいサイズのスパイクを選んでしまう傾向があるだろう。ただ、「自分の足にフィットするものを選んでほしい」と金子氏は言う。
間違ったサイズ選びは怪我のリスクにも
そのためにも、常に自身の足のサイズをしっかりと知っておくことが大切だ。野球は走攻守、さまざまな動きをする中でスパイクを履いていないときはない。「すべての根幹になるのがスパイクです」と語るアシックスジャパンの井上雄策氏は、「自分に合うものを選び、そして正しい履き方を知ってほしい」と言う。
踵(かかと)をしっかりと合わせて、つま先側から紐を絞める。その上で、ジャストフィットのスパイクを選ぶことがポイント。金子氏は「プレーする中で軽さも重要項目」と、足元の“動きやすさ”にも気を配ったと言い、さらに言葉をつなぐ。
「サイズが大きいとスパイクの中で足が動いちゃうのでプレーがしづらくなる。無理な動きになり、怪我にもつながると思う」
パフォーマンスを上げるだけではなく、足を守る意味でも「フィット」した感覚は重要だ。
「下半身に道具があるのはスパイクだけ。守備でも走塁でも、プレーで下半身が重要だと思うからこそ、スパイクも大事なんだと思ってほしいですね」
“足”を知り尽くして極めてきた金子氏の言葉は響く。
(佐々木亨 / Toru Sasaki)
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