ポイントは「反応の速さ」と「体の向き」　キャッチャーフライを上手く捕る秘訣とは

グラウンドに戻る形で落下する捕飛、投手側に背中を向けるのが“肝”

　日々のトレーニングで差をつけたい。そんな野球少年たちのためにFirst-Pitch編集部が様々な指導者さんの取材を通じて知ることができた練習方法を紹介します。今回は「キャッチャーフライの捕り方」について。キャッチャーに挑戦する小学生たちに知ってもらいたいキャッチャーフライ捕球の基礎を紹介します。

　キャッチャーフライは、内野や外野に上がるフライとは全く別物。これに慣れていないキャッチャーは落球することが多いです。エラーを解消するポイントは「反応の速さ」と打球を追う時の「体の向き」にあります。なぜキャッチャーフライが他のフライと違うのか。それは打球が上がった後、ピッチャー方向に向かって落ちていくからです。

　打球の軌道のイメージは、「？」の文字を想像していただけると分かりやすいでしょうか。真上に上がったように見える打球もややバックネット側に弧を描いて上がり、グラウンドに戻るような形で落下します。一塁や三塁方向の飛球は、これに横の角度も加わった軌道になります。

　難度の高い飛球を捕るには、打球が上がってボールを見つけるまでの反応の速さを鍛える必要があります。練習ではマスクを取って、打球を見つける「反応の練習」が必要と聞きます。

　練習は、キャッチャー道具を装着し、投球を受ける構えから目線を真下に落とした状態でスタート。構えたら「はい！」などの合図とともにボールを下から上にトスするように投げてあげます。選手は素早くマスクを外し、上を見てピッチャー側に背を向けます。できるだけ速く打球を見つけ、落下点に入り捕球します。最初は、キャッチャーのほぼ真上にあまり高くないトスを上げ、反応が速くなってきたら徐々にボールの距離や高さを伸ばしていってください。

　グラウンドを使う練習では、ひたすらフライを受けて打球に慣れましょう。反復練習で落下地点へ入る感覚を養うことが大切です。落下地点へは、どんな飛球でも必ずピッチャー側に背中を向けて捕球するよう心掛けましょう。独特な軌道を描くキャッチャーフライは打球を追う「体の向き」が肝になります。

（Full-Count編集部）