プロ選手も通った専門店に聞く「グラブの選び方」 確認すべき“2つのサイズ”とは?
グラブのサイズには「グラブサイズ」と「手入れサイズ」の2種類がある
少年野球を始める際に、まず必要になるのがグラブ。ただ、どれが自分の子どもに合うのか悩む保護者は少なくない。これまでに3万人以上の選手のプレーを研究し、最適なグラブを提案してきた野球用品専門店の店長にグラブ選びのポイントを聞いた。
横浜市にある野球用品専門店「アサヒスポーツ」の平賀誠店長は37年に渡り、選手の投球フォームや打撃フォームを研究してきた。その数は3万人を超える。西武の渡部健人内野手やDeNAの細川成也外野手ら、プロになった選手の成長も少年時代から見届けてきた。
平賀店長がグラブ選びのポイントに挙げるのが大きさだ。グラブには2種類のサイズがある。1つは捕球する面の大きさを示す「グラブサイズ」で、本人が気に入ったものを選んで問題ないという。グラブサイズが大きくなればボールを捕りやすい。一方、サイズが小さくなれば捕球の難易度は高くなるが、送球の際にボールを握り替えやすい。捕球と送球、どちらを優先するかで、選ぶグラブは変わる。
もう1つが「手入れサイズ」。グラブに手を入れる部分の大きさを表し、指の幅や長さによってサイズを見る必要がある。平賀店長は「小さめ」を勧めている。グラブに型付けをすると、手や指を入れるところが広がるためだ。ぴったり、または大きめのサイズにすると、型付け後のグラブに不要なゆとりができてしまう。
グラブをはめて手首が動くかを確認するのも大切。ボールを捕る時は、ボールが来る方向に対してグラブの捕球面がしっかり見えるよう、グラブを「立てる」ことが重要になる。グラブを立てるには手首を甲側に反らせることが必要で、手がグラブの奥に入りすぎてしまうと手首にグラブが当たって曲げにくくなるのだ。
平賀店長は、どんな子どもにも合うグラブは存在せず「『どれが合うか』、『どれが好きか』が大事です」と話す。野球の楽しさを知り、長く続けるために重要なグラブ選び。手の大きさや好みが違えば、最適なグラブは変わる。答えは1つではない。
(鉾久真大 / Masahiro Muku)
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