小学校高学年で野球始めても追いつけない? 元日本ハム投手が語る“上達の近道”

日本ハムでアカデミーコーチを務めている須永英輝さん【写真:編集部】
日本ハムでアカデミーコーチを務めている須永英輝さん【写真:編集部】

日本ハム、巨人でプレーした須永英輝氏、怪我がきっかけでサッカーから野球に転身

 小学校中学年でも高学年でも遅くない。投手として日本ハムと巨人でプレーした須永英輝さんが、本格的に野球を始めたのは小学校4年。周りと比べるとスタートは遅かったが、浦和学院高(埼玉)ではエースとして春夏3度の甲子園に出場し、プロにも入った。明確な目標や向上心があれば、野球は上手くなると断言する。

 2016年まで13年間プレーした須永さんは現在、日本ハムのベースボールアカデミーでコーチを務めている。指導をするのは小学生のほか、未就学児もいる。

 野球を始めるのは小学1、2年のころが多く、高学年になると野球に興味があってもチームに入るのをためらう子どもや保護者は多い。出遅れを取り戻せず、特に上のレベルで続けるのは難しいと感じるのも理由の1つだ。だが、須永さんは「小学校中学年、高学年で野球を始めても遅くありません。固定観念は可能性を狭めてしまいます」と言い切る。

 実際に須永さんも小学3年までサッカーをしていたため、本格的に野球に取り組んだのは小学4年だった。サッカーで足の指を怪我して、しばらくプレーができなくなったことから、上半身を動かせるスポーツで2歳年上の兄がチームに入っていた野球を始めた。「最初は難しくて、野球の面白さが全然分かりませんでした」。グラブやバットを思い通りに扱えず、苦労の連続だったという。

 それでも練習を続けていくと、時々、安打を放ったり、三振を奪ったりした。その喜びが忘れられず、自ら進んで素振りやシャドーピッチング、壁当てをするようになった。うれしかった場面を思い浮かべたり、もっと活躍するイメージを膨らませたりしながら自主練習した。試合に出られるようになり、勝利すると今までにない楽しさを感じた。

「次も試合に勝ちたい、今度は本塁打を打ってみたい、投手をやってみたいという気持ちで練習していました」

中学1年で初めて甲子園をテレビ観戦、聖地でのプレーを目標に設定

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