バックホームは「逸れるなら絶対左側」 捕手を助けるコリジョンルールの“抜け道”

独立リーグ「火の国サラマンダーズ」で臨時コーチを務める坂口智隆氏(中央)【写真:橋本健吾】
独立リーグ「火の国サラマンダーズ」で臨時コーチを務める坂口智隆氏(中央)【写真:橋本健吾】

3球団で現役20年…坂口智隆氏が力説「逸れるなら絶対に左側」

 外野手の本塁送球で意識したいポイントとは? ホームベース上に正確な送球が求められるが、捕球体勢などにより左右に逸れる場合もある。オリックス時代にゴールデングラブ賞を4度受賞した坂口智隆氏は「逸れるなら絶対に(受け手側から見て)左側に投げる意識を持った方がいい」と語る。今年から独立リーグ「火の国サラマンダーズ」で臨時コーチを務める坂口氏、は春季キャンプで選手に惜しみなく“極意”を授けていた。

 コリジョンルールが導入され捕手のブロックが禁止となり、外野手のバックホームはより正確性が求められるようになった。コリジョンルールとは、走者と捕手らの本塁上での衝突を禁止するための規則。NPBでは2016年から採用され、高校、中学などアマチュア野球でも適用されている。

 捕手は走路を空けるためホームベースの前で構える。外野手からの送球が(捕手から見て)右に逸れると追いタッチになりセーフになる可能性が高くなる。それを踏まえ坂口氏は「逸れるなら絶対に左側(三塁側)」と力説する。そこには追いタッチにならないということ以外にも、コリジョンルールの“抜け道”があるという。

「ブロックなしのルールでは中々、走者を刺せない。バックホームで左に逸れたら捕手は走路に入ることができる。走路に捕手を“入れてあげる”のも外野手がサポートできるところ。だから、キャッチボールから外野手は左に投げる癖をつけておいた方がいい」

 前提として捕球前に捕手の位置がホームより前で構えていること。送球が左に逸れてやむを得ず走路に入ってしまう場合、コリジョンルールは適用されない。今回の“左側の意識”はあくまでバックホームの場合だ。

 坂口氏は2月1日から3日まで「火の国サラマンダーズ」で臨時コーチを務め熱血指導を行った。オリックス時代の2009年(14個)、ヤクルト時代の2016年(9個)に“補殺王”を記録した名手からの“金言”に選手たちは熱心に耳を傾けていた。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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