イチローやダルビッシュもこだわり 専門家が推奨…走攻守に生きる理想の「立ち方」
正しい立ち方のポイント…体重は若干つま先寄り、骨盤は前傾キープ
イチローさん(現マリナーズ会長付き特別補佐兼インストラクター)やダルビッシュ有投手(パドレス)に代表されるように一流選手は立ち方が美しく、立ち方にこだわる。4年連続盗塁王に輝いた片岡易之(登録名は当時、現・保幸)さんや元巨人の高橋由伸さんら、多くのプロ野球選手をサポートしてきたプロトレーナーの安福一貴さんは、正しい立ち方がパフォーマンスアップにつながると話す。
打者は打席に入る時、足場を固めて立ち方を決定する。マウンドに立つ投手も同じ。ダルビッシュは投球前、足を中心に体の様々な部位を調整して立つ姿勢を決める。日米で活躍したイチローさんはプレーだけではなく、歩く姿や立ち姿も美しかった。
西武と巨人で通算320盗塁を記録した片岡さんをはじめ、数々のプロ野球選手をサポートしてきた安福さんは、立ち方を重視する選手が増えていると感じている。「打席やマウンドで選手がセッティングするのはきれいに立つためです。バランス良く立ってから投げたり、スイングしたりできるかで結果が変わってきます」。走攻守、野球の全ての動きは立つところから始まる。
安福さんは正しい立ち方について「若干つま先寄りに体重を乗せて、押されても簡単にバランスを崩さない状態」と表現する。一般的には、骨盤が前傾した状態を保った方が体は安定して、お腹にも力が入るという。
バランスの取れた立ち方は走りにも影響する。骨盤が後ろに傾くと、体重がかかと側に傾く。体が起きてしまうため風の抵抗を受けやすくなり、走るスピードが落ちてしまう。安福さんは「最近は骨盤が自然と前傾する正座の機会が少なくなったこともあり、普段の意識やトレーニングで立ち方を変えていかないと、野球のパフォーマンスに影響が出ます」と指摘する。
打つ、投げる、走る。どの動きも地面からの力をいかに利用できるかがカギになる。そのスタートには立ち方がある。
○安福一貴(やすふく・かずたか) 東京都出身。プロトレーナーとして、2003年に独立。約20年間、プロアスリートをメインとして、計4000人以上のトレーニングを指導。数年間のインストラクター経験と整体学、整骨学の知識を活かし、プロトレーナーに。元巨人の高橋由伸氏、西武時代の片岡易之(当時、現・保幸)氏をはじめ、多くのプロ野球選手が師事。2016年に東京・五反田にパーソナルジム「STARTUG」オープン。2020年に株式会社スタークレス設立。
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(First-Pitch編集部)
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