甲子園で話題…「クーリングタイム」が及ぼす影響 中学野球で聞いた現場の“本音”

ジャイアンツカップでは甲子園でも話題の「クーリングタイム」が導入された【写真:加治屋友輝】
ジャイアンツカップでは甲子園でも話題の「クーリングタイム」が導入された【写真:加治屋友輝】

2、4、6回に各2分間…「問題ない」との歓迎も、見直しの提言もあった

 中学硬式野球の日本一を決める「第17回全日本中学野球選手権大会 ジャイアンツカップ」では、高校野球と同様に、暑さ対策の一環として「クーリングタイム」が設けられた。夏の甲子園では5回終了後のグラウンド整備時に10分間、選手が体を冷やしたり、水分補給に充てたりするが、中学の場合は試合が7回制とあり、少し違う。2、4、6回の偶数回に2分(球場によって4回は5分)ずつ時間をとり、小休憩する形が取られた。

 甲子園ではクーリングタイム後の6回に流れが変わるケースも散見されたが、ジャイアンツカップで極端に試合の流れに影響することは少なかった。指導歴46年の中本牧シニア・村上林吉監督は「問題ないですね」と歓迎する。

 ただ、19日の静岡裾野シニアとの準決勝では、クーリングタイム明けの3回に2点、5回に3点、7回に1点を失うなど、3-7で逆転負けした。「集中して頑張っているところで休みになる。もう1回気合を入れ直さないといけない部分は大きい。1試合に2回くらいでいいんじゃないですかね」と語った。

 猛暑の影響で練習も思うようにできず、連戦を戦い抜くスタミナをつけることが難しいという。「暑い時期は熱中症の危険があるため控えめに練習をやらないといけない。練習量が少ないですよね」と村上監督。8月初旬のリトルシニア日本選手権で5連戦、そして今大会は4連戦に臨んだ選手に“余力”は残っていなかったようだ。

 静岡裾野シニアは、大型扇風機をベンチに2台持ち込んで暑さ対策。準決勝で2番手として登板し5回無失点、打っては決勝打と活躍した宮澤和聖(とあ・3年)は「扇風機は本当に助かります。なくてはならないものです」とうれしそうに話した。

 熱中症対策も水分を取るだけでは足りない。世田谷西シニアの吉田昌弘監督は、試合後のミーティングで「水中毒」の危険性を選手や保護者に説明していた。「水だけを飲み過ぎると、逆に熱中症のような症状が出るので、塩分や食べ物も一緒にとるようにしてください」。クーリングタイムを利用し、経口補水液や塩飴などで水分や塩分を補給しているチームも多い。

 各チームによって熱中症対策やクーリングタイムの使い方はさまざま。試行錯誤を重ねながら、最善の策を見つけていくしかない。

(内田勝治 / Katsuharu Uchida)

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