週7日の弁当は「苦行」 並ぶ茶色いおかずに悩み…野球保護者の負担減らす“万能レシピ”
父は横浜高を率いた渡辺元智監督…元美さんが動画つきでレシピ紹介
学校が休みの日でも、保護者のお弁当作りは続く。それはもう苦行のよう……。これから食トレを頑張ろうとしている選手のため、悩まず、苦しまず、おいしく栄養が摂れるお弁当レシピを、元横浜高寮母で管理栄養士の渡辺元美さんに紹介してもらった。秋はたっぷり食べて、ひと回り大きい身体にして仲間に差をつけたい。
名門・横浜高野球部の寮母として高校球児の食トレをサポートした渡辺元美さんは、20年以上野球選手に合った食事やお弁当を作り続ける中で、保護者たちのお弁当作りの悩みや苦労を数多く耳にしてきた。「学校はお休みでも、野球少年のお母さんのお弁当作りは週7日。それはもう苦行のようで、大変ですよね。ですので、栄養バランスとごはんの量は外さず、できるだけ楽に続けられる方法を見つけてほしいのです」。
今の時代、「デカ盛り部活弁当」で一番気を付けてもらいたいのが、暑さ対策だ。ごはんの量が多いだけで、お弁当を冷ます時間もかかる。気軽に作れる「のっけ弁」も、調理するうえで大切にしてほしい点があるという。
1.最初にお弁当箱にごはんを入れてよく冷ます。
2.ごはんが進むお肉料理だけでは、栄養バランスが偏りがち。
調理方法にも工夫が必要だ。渡辺さんは「水分撃退には、焼くこと(グリル)をおすすめします。煮たり、茹でたり、揚げたりするよりも、野菜の甘みもぐっと増すので、美味しく食べることができます」
残暑の季節も菌の繁殖に要注意…調理方法を変えて乗り切ろう!
一番注意することは「水分」。おかずの水分が多いと細菌が増えやすいからだ。「夏は暑さ対策をしっかりしますが、秋になると気が緩みがち。今は秋といえども残暑は続くため、食中毒の発生件数は意外に高い時期なのです」と話す。
今回はブロッコリー、ニンジン、コーンを均等に切り、フライパンひとつで作れる「ベジそぼろ弁当」を考案してくれた。
「メインのおかずは、お好きなものを選んでください(この日は鶏のから揚げ)。茶色ばかりのお弁当にならず、見た目もキレイに整います。そぼろ風になっているので、ごはんと一緒に食べやすくなっています。主菜さえ決まれば『のっけ弁当』はほぼ成立するので、副菜のレパートリーで悩んでいるお母さんにとって、とってもラクチンだと思います」
今回はカレー粉を使ってスパイシーに仕上げた。渡辺さんは「家にある余ったふりかけの素などを使って、のりたま味、焼肉味、ゆかり味など、同じ野菜で“味変”してみてもおいしいですよ」と提案する。
「ブロッコリーの代わりに小松菜、ホウレン草、いんげんを使ってもOK。栄養満点で衛生的で経済的で手軽な『ベジそぼろ弁当』。緑黄色野菜の色が鮮やかで、『カフェごはん』のような彩りが目をひく仕上がりになりました。主菜をコロッケやとんかつ、焼肉、焼き鳥などにしてもOK。このスタイルをローテーションすれば“苦行のような”お弁当作りがきっと楽になるはずです」
調理する保護者にとっても、モチベーションの上がるネーミング。「茶色いおかずばかりで映えない」という悩みも解消され、秋から冬に向けて食トレに励みたい選手にとっても糖質がしっかり摂れるお弁当だ。保護者たちはぜひ参考にしてみてほしい。
【材料(2人分)】
鶏の唐揚げ(市販品可) 3~4個
ブロッコリー 1個
にんじん 1本
コーン(缶詰) 1缶
オリーブ油 小さじ2
ごま昆布(市販品) 盛り付け用
調味料A
塩 少々
コショウ 大さじ1
カレー粉 大さじ1
コンソメ 小さじ1
砂糖 小さじ1
※調理時間:約10分。作り方は動画で紹介
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(樫本ゆき / Yuki Kashimoto)
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