セレクションで“目立つ小学生”とは ドラ1、日本代表輩出…ロッテジュニア合格への条件
千葉ロッテジュニア・塀内久雄監督が語る逸材小学生選びで“目を引く選手”
セ・パ12球団と同じユニホームを着た小学生たちが頂点を競う「NPB12球団ジュニアトーナメント KONAMI CUP 2024 ~第20回記念大会~」が、26日に開幕する。2010年以来の優勝を目指す千葉ロッテマリーンズジュニアは、今年は4年ぶりに塀内久雄監督が指揮を執る。2014年に引退してから10年間、ジュニアチームに携わってきた塀内監督が、セレクションの際に見るポイントを語った。
ソフトバンク・近藤健介外野手、ヤクルト・木澤尚文投手、今年のドラフトでは巨人1位の石塚裕惺内野手(花咲徳栄)がマリーンズジュニア出身と、多くのNPB選手を輩出しているマリーンズジュニア。今年度は800人の応募から、16人の選手が選ばれた。
塀内監督が重視するのは守備力だ。セレクションではセンターラインのショート、セカンドから決めていくという。「特にここを見るというよりは、基本であるキャッチボールができること。あとは声が出せるのも僕は1つの武器だと思っているので。しっかりと基本的なことをできている選手がやっぱり目立ちますからね」。
キャプテンを務め、二塁を守る梶原大誠内野手(6年=旗の台クラブ)は軽快な身のこなしで打球をさばき、副キャプテンで遊撃を守る石井大翔内野手(6年=都賀の台レッドウィングス)は投手としても120キロに迫るボールを投げられる強肩の持ち主だ。
「ちゃんとキャッチボールができること。小学生はまずそこを大事に。ジュニアチームでもそうですけど、失点する場面ってやっぱりミスなんですよね。せっかくゴロを捕ったのに悪送球する場面もよく見るので、もったいないなと。今後も自分の力になっていく部分ですから」。10年間もハイレベルな小学生を指導してきたからこそ、説得力がある。
「これと決めた練習を継続してみることも大事」
近年は、動画サイトで練習法や技術を学ぶことができ、参考にする小学生も多い。そんな時代だからこそ、大事にしてほしいこともある。
「自分で考えて、こういう練習がいいんじゃないかと考えられる選手であったり、今じゃいっぱい情報があって、いろんな練習方法があるので、それをやるのが悪いわけではありませんが、いろいろやりすぎると迷ってしまうこともあると思う。合わなかったらすぐにやめてしまうのではなく、これと決めた練習を継続してみることも大事にしてほしい。継続して練習することは力になるので」。
まだまだ伸びしろ十分の小学生。指揮官は基本的なプレーを磨きつつ、未来に向けた土台の重要性を説いている。
(上野明洸 / Akihiro Ueno)
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