短い高校野球生活を有効に 群馬県北部利根沼田地区で画期的な取り組み
交通難、産業事情、過疎化など地方ならではの悩みも
過疎化の波は野球界にも押し寄せ、ここ5年間で3つの野球部が消滅してしまった。
沼田BAの活動では、地域特有の事情も存在する。利根沼田でも、少子化の波が押し寄せる。グラウンドに向かうまでの交通の便は、車に依存せざるを得ない部分があり、隣家は遠く、点在している状況だ。農業や自営業をする保護者は単独で送迎するのが厳しいと、子どもに野球をさせられない状況が生まれてしまう。
グラウンドの確保も容易ではない。近年では、これまで積み上げてきた実績も加味され、利根商業高校など地元の高校が、遠征時はグラウンドを貸し出してくれるなど協力的になっている。
沼田BAの活動を続ける上で、課題となることは山積み。指導者(顧問)の問題、交通手段、グラウンドの確保など様々だが、群馬県の子供たちが高校生になったその時から、元気いっぱいにプレーできる姿を願っている沼田BA関係者や前橋中央関係者の思いが続く限り、活動は続いていくだろう。
(大森雄貴 / Yuki Omori)