大人の「理屈」は子どもの「不快」になる危険性 見直したい少年野球の練習方法

説明を聞いてくれない子は理解力がないのではない

 私も子どもたちに野球を伝える立場として、とても役に立ったのが、子どもを“発達”という視点から、理解するということです。発達とは、脳機能の発達のことです。子どもたちの脳は、まだまだ未発達で、我々、大人の脳と全く違うものと理解した方がよいのです。

 大人は、理屈から入りますが、子どもたちは、その理屈を理解できる段階にないのです。子どものために良かれと思って、投げることを教え込んでも、子どもたちにはほとんど届かないと思っていいです。大人が一生懸命、説明を重ねるほど、子どもたちの身体には“不快”な感覚が募って、しまいには、別の遊びにいってしまうかもしれません。

 説明を全く聞いてくれない……。これは、その子に集中力と理解力がないのではなく、脳がまだまだ成長の段階なので、仕方のないことなのです。子どもたちは、“快”か“不快”を身体で感じながら、ものごとを覚えていきます。自分を客観的に見て、話を通して自分の動きを調整できるようになるのは、まだまだずっと先の段階です。低学年の子たちは、脳の発達の段階上、頭で理解するのではなく、身体で感じながら学んでいきます。大人もそのような理解が必要なのではないでしょうか。

○木村匡宏(きむら・まさひろ)
1979年1月11日生まれ、福島県出身。福島高校、慶大硬式野球部。一般企業やアスリートの競技力向上支援する施設での勤務経験を経て、現在、MTX ACADEMYチーフディレクター。最も力を発揮しやすい姿勢と言われる「パワーポジション」の重要性を説き、プロ選手から育成年代まで数多くの野球選手のサポートを行っている。

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