少年野球にも“小中一貫教育”の波? 創部2年目のチームが中学部をつくるメリット

負担がかからない体の使い方、野球の楽しさを伝える指導を重視

 倉敷ジュニアリバティーズでは、体に負担がかからない投げ方や、動きのバリエーションを身に付ける練習メニューを組んでいる。犠打やエンドラン、守備でのサインプレーや相手の隙を突く走塁といった練習は重視せず、シンプルに打つ、投げる、捕るという野球の楽しさを伝えている。

 後藤監督は、戦術に関する理解が不十分な子どもたちが中学で既存のチームに入ると、野球を辞めてしまう可能性があると危惧している。そこで必要なのが“小中一貫指導”をできる環境だ。小学部で基礎を築き、中学部で戦術面を一から指導する。子どもたちはスムーズに中学部へ移行し、積み上げてきた知識や経験を無駄なく生かせる。

 チームは「LOVE BASEBALL」をスローガンに掲げている。「野球を長く、楽しく続けてもらいたいと思っています。中学校卒業くらいまで長いスパンで考えるチームをつくるのは1つの責任と考えています」と後藤監督。倉敷に新たなモデルを作り上げようとしている。

(間淳 / Jun Aida)

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