カテゴリーを超えた交流で選手も指導者も成長 野球界にはないサッカー界の“常識”
グラウンド外の行動からも学び 進路選びの判断材料にも
体格差は、自分より大きな選手と対戦する時の対応を考えるきっかけとなる。突き詰めれば怪我のリスクを高める可能性もあるだろうが、怪我を恐れていても技術は向上しない。小柄なマラドーナやメッシは、大柄な選手を翻ろうする術を子どもの頃から磨いてきたからこそ、世界トップレベルの選手になったと想像できる。
プレー以外の面でも、中学生が高校生から学ぶことは多い。うまい選手や強いチームの準備、控え選手のチームとの関わり方などが見えてくる。強さやうまさには理由がある。中学生が選手としても、人間としても成長するヒントが高校にはあふれている。
一方、上のカテゴリーの選手にも意義があるという。栗田監督は「下のカテゴリーの選手を見下すような選手は成長しません。手を抜かずに全力でプレーすることが大事です。下のカテゴリーの選手が想像する以上の学びを伝える意識で交流すれば、双方にいろいろな刺激が生まれます」と説明する。
指導者にも収穫がある。中学の監督やコーチが高校の指導やトレーニングを知れば、中学年代でどんな育成が必要なのかイメージできる。高校の指導者にとってはスカウティングの場となる。チームを強くするには戦力を整える必要があり、サッカー界では選手の獲得は“自由競争”なのだ。