野球は日曜だけ、三段跳びは全国3位 ソフトバンク1位のイヒネ・イツア、恩師も驚いた身体能力

ソフトバンクから1位指名を受けた愛知・誉のイヒネ・イツア【写真:間淳】
ソフトバンクから1位指名を受けた愛知・誉のイヒネ・イツア【写真:間淳】

愛知県内では有名だった誉高の大型内野手、ソフトバンクの“ポスト”今宮健太

 ソフトバンクから2022年ドラフト1位指名を受けた愛知・誉のイヒネ・イツア内野手は高校入学時に66キロだった体重を82キロまで増やすなど、2年半で急成長を遂げた選手となった。持ち前のスピードにパワーが加わり、スイングスピードは40キロアップ。全国200校ほどの野球部員が参加する体力テストでは、メディシンボール投げと立ち三段跳びでトップ3に入った身体能力を誇る。一体どれほどの選手になるのか。期待値の高い指名となった。

 イヒネ・イツアとは誰か? どんな人物か?……愛知県内では有名なスラッガーでも気になった野球ファンは多かったのではないだろうか。インタビューをすると、その“成長過程”を知ることができた。

 身長188センチ、体重82キロ。両親はナイジェリア出身。長い手足が目を引き、ユニホームの上からでも胸板の厚さや下半身の筋肉が分かる。2年半前に誉高に入学した時のイヒネの体重は66キロ。モデルのような体型だったという。

 中学時代は決して有名な選手ではない。「目標はプロ野球選手」。周囲に公言しても、チームメートは半信半疑だった。身体能力は高くても、パワー不足は明らかだった。

 イヒネ自身も課題を認識していた。憧れのソフトバンク・柳田悠岐外野手のように、とにかく強くバットを振り、スイング力を強化した。そして、強いスイングに必要な体づくりを進めた。まずは、食事から。体重を増やすために、1食で1.2キロの白米を食べた。筋力トレーニングを日課にし、打撃練習では砂が入った重い球を打ってパワーアップを図った。

「強いスイングをして、強い打球を飛ばせなければプロには行けないと考えていました」

「難しさが新鮮」サッカー少年から野球の道へ バスケと“二刀流”の時期も

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY