理想フォームに欠かせぬ「5つのポイント」 元中日エースが重視する投げる“前と後”

中日のエースとして活躍した吉見一起氏【写真:伊藤賢汰】
中日のエースとして活躍した吉見一起氏【写真:伊藤賢汰】

かかとに体重が乗らないように注意、横向きの時間は長く

 吉見さんは、かかとに体重がかかると上体が反ってリリースの時に体と右腕が離れてしまうと指摘する。体が開いて力が逃げてしまったり、右腕の位置が打者から見えやすくなってしまったりするという。

 軸足で真っすぐ立った後は、体を横に移動する「並進運動」へ続く。この時、体が横を向いている時間を長くすると力をためられるため、投球が力強くなる。

 この後は自然な動きで「3」、「4」につなげる。前足を地面につく際、吉見さんは投手方向につま先と膝を向けていた。前足をついたときも回旋運動をした時も、左足の外側に体重が乗らないように気を付ける。力が打者の方へ向かず、外側に逃げてしまうためだ。

 最後の「5」は前足1本で体を支える。「1」の軸足で立つ時と同様、足の裏のどの部分に体重を乗せると安定するのかを探す。吉見さんは母指球で体を支えていた。投げ終わった時に前足で立てない場合は、それまでの動きに問題があるケースが多い。吉見さんは「フォームによって投球の結果は変わってきます。変化をチェックして修正することが大切です」と話す。

 ベストな投球フォームは選手によって違う。ただ、根幹になる動きには共通点があり、自分に合った動きを知ることが制球力アップにつながる。

(間淳 / Jun Aida)

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