子どもの成長を妨げる“近すぎる距離感” 中学野球日本一監督が求める保護者の役割

取手シニア・石崎学監督(左)、上一色中・西尾弘幸監督【写真:伊藤賢汰】
取手シニア・石崎学監督(左)、上一色中・西尾弘幸監督【写真:伊藤賢汰】

上一色中・西尾監督と取手シニア・石崎監督がオンラインイベントで講師を務めた

 中学野球で日本一を達成した2人の監督が保護者に求める役割は同じだった。野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」のオンラインイベント「中学軟式硬式全国V監督が語る 最強チームの共通点」が14日、開催された。中学野球における保護者の役割を問われた両監督は「子どもと近すぎない距離感」を挙げた。

「TURNING POINT」のオンラインイベントに講師で招かれたのは、東京・上一色中の西尾弘幸監督と、茨城・取手リトルシニアの石崎学監督の2人。上一色中は今夏の第39回全日本少年野球軟式野球大会で優勝し、取手リトルシニアは第16回ジャイアンツカップで頂点に立った。両監督はこれまでにも「TURNING POINT」で中学年代にやるべきことや指導方針などを紹介している。

 軟式と硬式の違いはあるものの、中学生を指導する両監督は選手の成長に保護者の役割は不可欠と考えている。ただ、近すぎる距離は“逆効果”と指摘する。西尾監督は「子どもへの過度な期待」に注意を促す。

「かわいくて期待するのは分かりますが、期待をかけ過ぎない方が良いと思います。試合での失敗を家で指摘するのは避け、指導者に任せて応援してほしいです」

 保護者が介入しすぎると、選手が親の目を気にしてプレーしてしまう。西尾監督は「保護者が細かいところまで指摘すると、選手は保護者がいる時に委縮して失敗してしまいます。選手が伸びなくなります」と語る。

取手シニアは「日本一遠い」選手と保護者の距離…“放任”で成長

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