「怒ると叱る」はどう違う? 日本一の監督が実践、効果増す“フォロー”の仕方
繰り返し指摘するのは逆効果…叱った後のフォローが大切
叱るのは、改善すれば成長につながると相手に伝えることが目的となる。西尾監督が叱るのは、練習や試合中の態度や学校生活に問題があった時。野球のプレーでミスしても叱ることはないという。
注意するのは、ネチネチしないこと。「叱ってばかりいると、子どもたちは嫌われていると捉えます。指導者の顔色をうかがうようになってしまいます」。同じ内容で繰り返し叱るのは逆効果と指摘する。
状況や内容によって、静かに諭す時も、強めの口調で伝える時もある。ただし、時間をおいてから必ずフォローする。「強めに叱った翌日は、自分から選手に近づいて声をかけます。以前、怒っていた頃は怒りっぱなしで終わっていました」と参加者に伝えた。
選手を叱った人とフォローする人を分けると、効果が高くなるという。中学教師の西尾監督は、学校で生活指導を担当しているが、他の教師に叱られた生徒に対してはフォローしながら話すように心掛けている。部活の指導では基本的に自身でフォローしているが「他の先生にフォローしてもらえると、選手に響きやすいのでうれしいです」と話す。
知識や技術を教えるだけが指導ではない。指導者によるモチベーションの高め方次第で、選手の上達や成長は変わる。
(First-Pitch編集部)
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