木製バットは金属より打てる? 飛ぶバット禁止で投高打低…問われる“野球脳”

イーグルスジュニア、マリーンズジュニアは木製を導入し勝利

 逆転の発想で安打を増やしたチームもある。初戦を勝利したイーグルスジュニアは、選手の多くが木製バットを使用。金属より飛ばないとされ、高校を卒業した選手が次のステージで苦戦することも多いが、大廣翔治監督は「一度、ボールがつぶれてから飛ぶので、打感は(木製の方が)金属よりウレタン素材のバットに近い。こっちの方が合うのではないか」という狙いで導入した。

 金属より重くなるが、「各地方の世代トップが集まっているので、体も大きい選手が多い。スイングできるなら木製を使ったほうがいい」と大廣監督は感じている。この日は6安打中、2本の長打も生まれた。

 楽天と同様に、一部の選手が木製バットを使っていたマリーンズジュニアも、9-0でカープジュニアをコールドで下すなど、6試合中3試合はコールドゲームで試合が終わっている。エンドランやセーフティバントなどを多用するチームも多かった。本塁打こそ減少傾向にあるが、点数が入っていないわけではない。工夫をこらして点を奪う姿は、打撃技術だけでなく、野球脳の成長をも促しそうだ。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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