日本一の元球児が野球界へ“恩返し” 地元・福岡に密着…アマチュア専門誌を発行する理由

福岡県でフリーペーパーのアマチュア野球専門誌「FB スカウト」を発行する福原佑二さん【写真:橋本健吾】
福岡県でフリーペーパーのアマチュア野球専門誌「FB スカウト」を発行する福原佑二さん【写真:橋本健吾】

主将を務めた東福岡高で神宮大会優勝、オリックスのテストも経験した福原佑二さん

 プロへの夢は叶わなかったが、地元で野球界への恩返しを続ける男がいる。福岡県でフリーペーパーのアマチュア野球専門誌「FB スカウト」を発行する福原佑二さん。高校時代に日本一を経験し、大学、社会人野球を経験した“野球小僧”が選んだ第2の人生に迫った。

 高校時代は東福岡で主将を務め、2000年には秋の日本一を決める「明治神宮野球大会」で優勝を果たし、翌年春の選抜ではベスト8に進出した。立命大では準硬式野球部でプレーし、その後は社会人野球・熊本ゴールデンラークスや松山フェニックスで、再び硬式球を握りプロの世界を目指した。

「周りからは『なぜ準硬式?』とよく言われましたが、立命館大学準硬式野球部に惚れました。いつも泥まみれになってノックを受けている先輩を見たら、一瞬でここで野球がやりたいと。野球の原点を見た気持ちになった。ちょっと遠回りになったかもしれないが、後悔はないです。引退してからは野球を通じて何ができるかを常に考えていました」

 オリックスの入団テストにも挑戦したが、2012年に現役を引退すると一旦は実家の印刷会社に就職。「高校時代に自分が雑誌や新聞に載って、親が喜んでくれたことを思い出した。福岡には良い選手がたくさんいる。その子たちも頑張れば自分をアピールできる。違った形で野球界を盛り上げることをしたい」と、2014年には地元・福岡の中学野球を発信するフリーペーパー「FB(福岡ベースボール) スカウト」を立ち上げた。

立ち上げ当初はスポンサー集めに奔走、転機は夏の中体連

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