継続すると「無意識に体が動く」 少年野球でも浸透、反復が鍵…“ドリル”の大切さ

野球スキルコーチの菊池拓斗さん【写真:伊藤賢汰】
野球スキルコーチの菊池拓斗さん【写真:伊藤賢汰】

スキルコーチの菊池拓斗氏は米国でドリルの重要性を学んだ

 少年野球でも近年、パフォーマンスアップにドリルを重要視するチームや指導者が増えている。米国で技術指導を学んだ野球スキルコーチの菊池拓斗さんは、ドリルの大切さを訴える1人。ドリルはシンプルなメニューを反復してステップアップしていくものだが、継続こそが最も大切だという。たとえ上手くできなくても、続けていると無意識のうちに変化が生まれていく。

 菊池さんは大学まで野球を続け、大学卒業後は教員として高校の野球部で指導した。しかし、技術指導を学びたいと考えて米国へ渡った。これまでの考え方が変わる打撃理論や練習法を吸収していく中で、日本で子どもたちに伝えたいと思った指導の1つが「ドリル」だった。

 ドリルは基礎体力や運動能力の向上、体幹強化などを目的とし、反復することで必要な動きが体に染み込む。日本のチームでは小、中学生が打ち方や投げ方といった技術的な指導を受けることが一般的だが、最近はドリルの重要性を感じている選手やチームは増えてきている。

 菊池さんは年代ごとに内容を変え、3か月かけて打撃や守備に生きる体の動きを習得するドリルなどを提案している。1つ1つのメニューはシンプルで、できるようになったら次のメニューに進むものが多い。

 例えば、理想的なスイング軌道を身に付けるドリルであれば、右手と左手それぞれの動きや前傾姿勢などを継続して取り組む。菊池さんは「できるようになること以上に、ポイントを意識しながら続けることが大切です。無意識のうちに少しずつ変化するのがドリルのマジックです」と意義を語る。

試合の打席では投手に集中…体の動かし方はドリルで習得

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