走り方次第で“誰でも足が速くなる” 元盗塁王を指導…専門家が伝授する極意

中学生を指導した安福トレーナー【写真:伊藤賢汰】
中学生を指導した安福トレーナー【写真:伊藤賢汰】

地面は蹴るではなく「叩く」 接地時間を短くしてスピードアップ

 厳しい世界で競争を勝ち抜くには「足を武器にするしかない」と考えた片岡さんは、安福さんにサポートを求めて二人三脚で走る技術を磨いた。2006年は28個まで盗塁の数を増やし、2007年から4年連続で最多盗塁のタイトルを手にした。安福さんは、こう振り返る。

「走り方の基本を徹底的に鍛えて、盗塁数を増やすために何が必要か向き合っていました。技術を吸収しようする姿勢と覚悟が、盗塁王を獲るまでの選手になれた理由だと思います」

 安福さんが指導する走り方の基本は主に3つある。まずは、つま先で地面を叩くこと。速く走るためには、地面を蹴るのではなく、足と地面が接地する時間をできるだけ短くする叩く動きが重要になる。

「地面を蹴りたがる選手は多いのですが、地面をつかむ感覚がほしいからです。ただ、地面と足が接する時間が長くなるほど反発力は下がるので、スピードが出なくなります。地面をつかむのではなく離す、地面は蹴るのではなく叩く動きが大切です」

 地面をつま先で叩く動きは技術が必要で、例えば正面から両足の動きを確認した時に足の裏が見えるように足首を使う。ドリルを繰り返して、理想の動きを身に付けていく。

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