盗塁の成功率を上げる“リード” プロも実践…牽制死を避ける重心のかけ方
重心は左足7:右足3…帰塁できる準備で心にゆとり
リードでは重心のかけ方もポイントになる。安福さんは左足と右足の割合を7対3にすることを勧めている。左手は左膝の上に置き、右手は脱力して下に伸ばす。左足に体重をかけておくことで、牽制球で逆を突かれても帰塁しやすくする目的がある。
「盗塁してアウトになるのは、チャレンジなので全く問題はありません。ただ、盗塁への意識が強すぎて牽制でアウトになるのは避けたい。左足に重心をかけて帰塁できる準備をしておくと、良いスタートを切れると気持ちにゆとりが生まれます。リスクヘッジしながら、盗塁の成功率を高めるわけです」
この日の指導ではリードを5歩に決めたが、歩数にこだわる必要はないという。選手によってベストな方法は異なるので、1つの基準を設けて試し、自分に合った方法を見つければ良い。大切なのは、自分の形をつくることにあると安福さんは話す。
「試合は雰囲気、会場、天候など普段の練習と違う要素がたくさんあります。その中で練習通りの動きをするには、自分の形、ルーティンが重要になります」
試合の流れを変え、時には勝敗を左右する力もある盗塁。成功率を上げる第一歩はリードにある。
○安福一貴(やすふく・かずたか) 東京都出身。プロトレーナーとして、2003年に独立。約20年間、プロアスリートをメインとして、計4000人以上のトレーニングを指導。数年間のインストラクター経験と整体学、整骨学の知識を活かし、プロトレーナーに。元巨人の高橋由伸氏、西武時代の片岡易之(当時、現・保幸)氏をはじめ、多くのプロ野球選手が師事。2016年に東京・五反田にパーソナルジム「STARTUG」オープン。2020年に株式会社スタークレス設立。
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(間淳 / Jun Aida)
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