大人は「プレッシャーをかけないで」 元燕の盗塁王が説く…少年野球は“楽しさ優先”

元ヤクルト・飯田哲也さん【写真:荒川祐史】
元ヤクルト・飯田哲也さん【写真:荒川祐史】

野球中継を見るのも練習…なぜ凄いのか理由を考えてみる

 沖縄地方が梅雨明けするなど、日本列島は夏本番を迎える。少年野球の大会が多く開催される季節で、高校野球も全国各地で甲子園出場をかけた地方大会が進んでいく。現役時代にヤクルト、楽天で走攻守3拍子揃った外野手として活躍し、盗塁王にも輝いた飯田哲也さんに大会や試合に向けての準備、心の持ち方を聞いた。

 飯田さんは現在、評論家の活動に加えて少年野球、高校野球の指導などにも携わっている。中学生までと高校生では備えが異なると説く。

「少年野球や中学生は、とにかく楽しくやってほしいです。友達、仲間といっしょに遊んでいる感覚でプレーする。『バッターを抑えなきゃいけない』『チャンスで打たなきゃいけない』なんて考えなくていい。遊びの感覚で野球をしようと言いたいです」

 飯田さん自身の少年時代は、どうだったのか。「僕は大会や試合の前は楽しみでしょうがなかった。楽しい、その気持ちが何より大事です」。大好きな野球ができる喜びでワクワクする。そうなれば自然と思い切りの良いプレーが飛び出すと語る。

「少年野球は、みんなで練習とかはあまりなくて、土日の試合がメインでやるのが普通だと思います。そこで勝ちにこだわらないこと。指導者や保護者の方には、子どもたちにプレッシャーをかけないで下さいとお願いしたいです」

 個人練習にはどんな方法があるのだろう。「例えば、テレビで野球中継を見るのもいい練習になります。あの人はこうやって打っているんだとか、足が速い選手だなとか何かに気付くこと。大切なのは、ただ凄いで終わらせず、なぜ凄いのか理由を考えてみる。それを素振りやシャドーピッチングなどの自分の練習に取り入れたりする。中学までは、これで十分です」。

負ければ終わり…心構えが変わる高校野球

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