中学生に筋トレは必要か、スイングスピードを上げるには… 強豪ボーイズの監督が回答
少年野球ではおすすめできない“フライボール革命”
――スイングスピードを上げる方法を教えてください
「よくウエーティングサークルでマスコットバットを振る光景を目にしますが、スイングスピードのアップにはつながりません。重いバットを振った後に普通のバットを振ると、軽くてヘッドが走るような感じがするかもしれませんが、実際にスピードは上がっていません。スピードを上げるにはノックバットのような軽いバットをブンブン振って、筋肉に速さを覚えさせて打席に立つ方が効果的です。プロがマスコットバットを振るのはフォームや軌道を意識するためで、それを小中学生が真似しちゃダメ。重すぎるバットを振っても筋力強化くらいにしかなりませんよ」
――バレルゾーンは意識した方がいいでしょうか
「バレルゾーンとは20~30度のヒットになりやすい打球角度のことです。中でも26~30度はホームランになる確率が上がるといわれており、京葉ボーイズでは子どもたちにフライを打つように指導をしています。ボールを上から叩くとゴロになってしまい、長打になる確率が下がってしまいますし、下からしゃくり上げて40~50度の角度がつくとポップフライになってしまいます。バレルゾーンに打球を飛ばすには、投球が重力によって約10度落ちてくるので、その軌道に合わせてバットの面を向けて平行にスイングすることを心がけましょう」
――同じく打球に角度をつける理論にフライボール革命があります
「フライボール革命はバットをボールに対して10~19度下から入れ、ボールの中心の6ミリ下側をインパクトすることで打球に角度をつける理論です。ケタ外れのパワーがあるメジャーの長距離打者は飛距離を伸ばせますが、ボールを捉える部分が小さくなるため空振りが増えてしまうマイナス面もあり、少年野球ではおすすめできません」
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