ひときわ目を引く広告入りチームバス 少年野球全国連覇の監督はチーム運営も“異色”

バスの手入れは子どもたちと保護者で丁寧に行われている【写真:間淳】
バスの手入れは子どもたちと保護者で丁寧に行われている【写真:間淳】

美容室や野球用品メーカーとコラボ、Win-Winの関係を築く

 バスは移動のツールだけでなく、宣伝の役割も担っている。企業の名前やキャッチコピーがラッピングされており、チームには広告料が入る。企業とのコラボは他にもある。ホームページに載っているプロフィル写真の選手は、髪型がバッチリ決まっている。チームは地元の美容室でセットしてもらった写真を掲載でき、美容室はお客さんが増える。

 野球用品メーカー「フィールドフォース」とも、Win-Winの関係を築いている。試作品を提供してもらう代わりに、モニターとして意見を伝えている。他にも、アルミ缶を集めてリサイクル業者に買い取ってもらっている。通常よりも高い価格で優遇を受けている理由は、多賀少年野球クラブのサポートがリサイクル業者のイメージアップにつながるからだという。

 様々な方法で活動資金を集めているため、チームのクラブ費は保護者会費を合わせても幼児と小学1年生は月1000円、小学2年生以上は月3000円に抑えられている。

 練習でも選手が自ら動くアイデアや工夫を凝らしている辻監督。チーム運営では保護者の負担を減らし、子どもたちに社会で必要な術を示している。

【実際の写真】企業の名前やキャッチコピーがラッピングされている「多賀少年野球クラブ」のチームバス

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