高校から投手を始めた元楽天ドラ1 少年野球の子どもにも勧める上達法とは
楽天アカデミーコーチの戸村健次氏は現役10年、中学までは一塁手だった
楽天でアカデミーコーチを務める戸村健次さんは、硬式球に触れたのも、投手を始めたのも高校生になってからだった。投手を志したきっかけは、成長期に打撃が上手くいかなくなったことだった。これが転機となり、大きな飛躍を遂げて楽天に2009年ドラフト1位で指名され、2019年まで10年間プレーした。少年野球の子どもたちを指導する立場になった今、野球上達の一番の方法として伝えているのが「ものまね」。自身も投手として開花した理由に、日米で活躍した岩隈久志さんのフォームをまねたことを挙げている。
戸村さんが野球を始めたのは小学3年生の時。Jリーグが始まったばかりの頃で、プロ野球チームよりもヴェルディ川崎が好きだったという。家族に野球経験者はいなかったが、幼なじみの父親が監督をしていた少年野球チームに誘われて入団した。
当時から身長が高かった戸村さんは主に一塁手。バッティングが好きで、週末のチーム練習以外は素振りをしたり、父親とバッティングセンターに行ったりしていた。ところが、部活で軟式野球をしていた中学2年生から3年生にかけて、打撃が楽しくなくなった。
「成長期が来て、上手く打てなくなりました。身長が一気に伸びて筋力も付いたせいか、打ち返した球がつぶれてしまい、飛ばし方がつかめなくなりました」