少年野球で“ボスママ”が及ぼす悪影響 監督、コーチの起用法に口出しする母親の正体

リトルリーグなども指導した年中夢球氏【写真:伊藤賢汰】
リトルリーグなども指導した年中夢球氏【写真:伊藤賢汰】

“ボスママ”を抑えるには、方針を曲げない指導者の力が必要

「勝ちたいとか、スタメンを取るとか取れないだとかという話を大人がクローズアップすると、いろんな悪影響が出ます。最悪なのは試合中に監督が取った作戦や起用を否定してくること。結果論は誰でも言えます」

 それを防ぐのは、チームの代表や監督しかいない。そういう指導者たちが抑えないといけない。“ボスママ”や保護者は自分の意見が通ると思っているため、指導者がその意見に迎合してしまったり、曖昧にしたりすれば、“被害者”は続出する。

「例えば、安全面など運営上のことだったら意見を言ってもらうのはいいかもしれませんが、チーム方針に関する意見が複数あったらキリがない。まとめるのは監督です。でも、親が言った意見に折れる監督がいる。そうすると方針が全部ぶれてしまいます」

 保護者の言うことを聞いてあげる寄り添い方の姿勢を否定しているわけではない。采配の部分に関して、注文を付けてくる親を止めるのは、監督の仕事だ。その監督は決めたチームの方針を崩してはいけない。“被害”を受けるのは、頑張っている他の親や子どもたちだ。

チーム方針が崩れれば「全部、不信感に繋がってしまいます」

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